用語集
この用語集では、パン作りで頻繁に使われる用語の定義と解説をまとめています。これらの用語を理解することは、パン作りの技術と科学を極めたい初心者にもベテランにも欠かせません。調べやすいように、用語はアルファベット順に並べています。
- 酢酸🔗
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発酵中に、ヘテロ発酵性の乳酸菌と酢酸菌によって作られる有機酸の一種です。サワードウブレッドに特徴的な酸味を与え、pHを下げることでパンを日持ちさせます。酢酸の風味は、より酢に近い方向性です。
- 発酵確認用の小瓶🔗
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生地に最初の強さを作ったあとに取り分ける、小さな生地のかけらのことです。発酵確認用の小瓶は、生地の発酵の進み具合を見るために使います。正確に読み取るには、小瓶に入れる生地の水温が部屋の温度と合っていることが大切です。キッチンの温度変化が大きい場合は、この方法があまりうまく働かないことも覚えておいてください。小瓶の中の少量の生地は、本体の生地よりも早く温まったり冷えたりするため、発酵を正確に追う力が損なわれてしまうからです。生地がどれだけ膨らんだかをきちんと判断するには、円筒形の容器を使うことが欠かせません。
- 中力粉🔗
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パンにもケーキにも使えるよう、バランスをとった万能タイプの粉です。ドイツではtype 550にあたります。
- α-アミラーゼ🔗
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デンプン分子をより短い断片に分解し、麦芽糖と少量のブドウ糖を作り出すアミラーゼの一種です。
- アルベオグラフ🔗
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主に小麦粉の製パン適性を評価するために使う装置です。アルベオグラフは、生地を風船のように膨らませて破裂させることで、生地のレオロジー特性、とくに伸展性と伸びに対する抵抗を測ります。得られたグラフ、すなわちアルベオグラムには、生地の弾力と伸展性のバランスを表す曲線が描かれます。この曲線から導かれるP(生地を膨らませるのに必要な圧力)やL(生地の伸展性)といった数値は、その粉がパン作りでどう働くかを知るうえで、パン職人や製粉業者にとってかけがえのない手がかりになります。アルベオグラムを読み解けば、その粉が特定の用途に向いているか、ほかの粉とブレンドする必要があるかを、根拠をもって判断できます。
- 気泡🔗
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(単数形はalveolus)クラムを形づくる小さな空洞のことで、グルテンの網目が二酸化炭素を閉じ込めることでできます。
- アミラーゼ🔗
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デンプンをより単純な糖に分解し、ビールやパン作りの発酵を進みやすくする酵素です。ビールを造るときは、デンプンの大部分が糖に分解されるように、麦汁を決まった温度で長時間保ちます。こうしてできた糖を、発酵の過程で微生物が食べていきます。
- オートリーズ🔗
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粉と水を混ぜ、ほかの材料を加える前に休ませる工程です。これによってアミラーゼやプロテアーゼといった酵素が働き出します。その結果、一次発酵の時間が短くなり、焼き上がったパンの状態も良くなります。焼き色がきれいに出て、クラムはよりふんわりします。オートリーズは、生地に対して高い割合のサワードウ種を使うとき(> 20 %)におすすめです。もっと手軽な代わりの方法としては、フェルメントリーズがあります。
- 細菌🔗
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さまざまな形をとり、さまざまな場所に暮らす単細胞の微生物です。自然界のいろいろな働き、とくにサワードウ発酵のような食品作りで重要な役割を果たします。なかでも乳酸菌と酢酸菌はサワードウの工程の要であり、独特の味わいと食感を生み出します。消化を助けたりビタミンを作ったりする有益な細菌もいれば、害を及ぼして病気を引き起こすものもいます。
- ベーカーズ計算🔗
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ベーカーズ計算は、レシピを比率で共有するための仕組みで、分量を簡単に増減できるようになります。レシピに含まれる粉の総重量を基準にして、それぞれの材料の重量を粉の重量で割り、パーセントで表します。粉500 gなら、水は60 %(300 g)、サワードウ種は10 %(50 g)、塩は2 %(10 g)といった具合です。
- ベーカーズパーセント🔗
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ベーカーズ計算の項を参照してください。
- 焼成🔗
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パン作りの最後を締めくくる、生地を大きく変える工程です。生地を高い温度にさらすことで一連の化学的・物理的な反応が起こり、一本のパンが焼き上がります。焼成のあいだには、次のことが起こっています。
- 酵母の活動&窯伸び:焼成の初めには生地の内部の温度が上がり、酵母の活動が活発になります。その結果、二酸化炭素が一気に作られ、パン職人が窯伸びと呼ぶ、生地が急に膨らむ現象が起こります。
- たんぱく質の凝固:温度がさらに上がると、生地の中のたんぱく質、主にグルテンが固まり始め、これがパンの骨格になります。
- デンプンの糊化:デンプンが水を吸って膨らみ、やがて糊化します。この働きが、パンのクラムの構造を作ります。
- カラメル化&メイラード(Maillard)反応:パンのクラストが色づくのは、主に二つの反応によるものです。糖のカラメル化と、アミノ酸と還元糖のあいだで起こるメイラード(Maillard)反応です。これは見た目を変えるだけでなく、パンに独特の風味と香りをもたらします。
- 酸の蒸発:発酵中に作られた酸の一部は、焼成中の一定の温度で蒸発します。この蒸発は最終的な風味に影響し、焼く前の生地よりも酸味が穏やかになります。焼成時間を延ばすと酸はさらに薄まり、生地の酸味が少し失われていきます。
- 水分の蒸発:生地の中の水が蒸気になって抜け始めます。この蒸気は窯伸びを助け、デンプンの糊化にも役立ちます。
- クラストの形成:生地の外側が乾いて硬くなり、クラストになります。クラストは守りの層として働き、内側のクラムの水分を保ちます。
- バヌトン🔗
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二次発酵のあいだ、生地の形を整えて支えるための籐かごです。バヌトンはふつう、籐や木質パルプで作られています。手作りの代わりとしては、ボウルにふきんを敷く方法があります。バヌトンで休ませているあいだに生地の表面が乾き、焼く前のクープが入れやすくなります。
- バシナージュ法🔗
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水を段階的に加えていくパン作りの技法です。はじめは加水率を低めにして生地を混ぜ、グルテンの結合がしっかりできるようにします。グルテンの構造ができたら、さらにこねながら残りの水を少しずつ加えていきます。この方法は生地の伸展性を高めるので、グルテンの少ない粉を使うときにとくに役立ちます。バシナージュ法を使えば、強さと伸びやすさを兼ね備えた生地を作ることができます。
- ベンチタイム🔗
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予備成形のあとに生地を少し休ませる時間のことで、グルテンがゆるんで成形しやすくなります。多くの人は10分ほどから、長いときは一時間近くベンチタイムをとります。ベンチタイムは、とくにピザ生地を作るときに大切になります。十分に休ませないと生地の弾力が強すぎて、成形できません。
- β-アミラーゼ🔗
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α-アミラーゼが作ったデンプンの断片を、さらに麦芽糖まで分解する酵素です。
- 強力粉🔗
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サワードウブレッド作りにぴったりの粉です。グルテンの量が多く、そのぶん長く発酵させることができます。
- ブリューシュテュック🔗
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湯種によく似た、ドイツのパン作りの技法です。直訳すると煮た塊という意味になります。全粒粉や挽き割りの穀物に熱湯を注ぎ、冷ましてから本ごねの生地に混ぜ込みます。この工程は水分を保つのに役立ち、焼き上がったパンの風味と食感を高めてくれます。湯種の項も参照してください。
- 一次発酵🔗
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すべての材料を混ぜたあとの、最初にふくらませる時間のことです。ふつうは生地が決まったかさになるまでふくらませます。どれだけ増やすかは、使う粉によって変わります。小麦粉で焼く場合は、粉のグルテン量が決め手になります。粉のグルテン(たんぱく質)が多いほど、長く一次発酵させることができます。一次発酵を長くとると、焼き上がったパンの風味と食感が良くなります。酸味が増し、ふんわりします。まずは生地が25 %ふくらむのを目安にして、そこから少しずつ延ばし、その粉にとっていちばん良いところを見つけてください。これは粉ごとに大きく違います。ライ麦のようにグルテンの少ない粉を使うときは注意が必要です。発酵が長すぎると生地がべたつきすぎ、だれてしまって形を保てなくなることがあります。
- 薄力粉🔗
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薄力粉は、中力粉よりもたんぱく質の少ない、軽くて細かく挽かれた粉です。ケーキやクッキー、焼き菓子のような、やわらかい焼き上がりを目指すものに向いています。
- コイルフォールド🔗
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ストレッチ&フォールドの特別なやり方です。コイルフォールドは生地にとてもやさしいので、一次発酵のあいだじゅう使うのに向いています。コイルフォールドを行うと、生地の構造を傷めずに生地の強さを高められます。
- クラム🔗
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パンの内側の状態のことで、穴(気泡)の大きさ、形、散らばり方によって決まります。パンを切ったときに中に見えるものがクラムです。詰まったクラムは小さな穴が均一に散らばったパンを指し、オープンクラムは大きく不揃いな穴があるものを指します。
- 酵素入りモルト🔗
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乾燥させてから粉に挽いた麦芽です。このモルトにはデンプンを糖に分解する酵素が含まれていて、パンの発酵に役立ちます。生地に加えると、パンの風味と焼き色、そして日持ちが良くなります。
- 種の余り🔗
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サワードウ種の世話をするときに、リフレッシュせずに取り除く分のことです。種が増えすぎて手に負えなくなるのを防ぐために行います。種の余りはいろいろなレシピに使えますし、捨ててしまってもかまいません。
- 分割🔗
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大きな生地のかたまりを小さく切り分ける作業で、ふつうは一つずつのパンや取り分ける量に成形するために行います。
- 生地の加水率🔗
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粉の量に対する生地の中の水の量を、パーセントで表したものです。加水率が高い生地はやわらかくべたつき、低い生地は硬めになります。たとえば、粉500 gと水375 gの生地なら、加水率は75 %です。
- 生地の強さ🔗
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生地の粘り強さ、弾力、そして構造のことを指します。強い生地はちぎれずに伸ばすことができ、形をしっかり保ちます。これは主に、粉のたんぱく質量とグルテン膜の育ち具合で決まります。
- ダッチオーブン🔗
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ぴったり閉まるふたのついた厚手の鍋で、多くは鋳鉄でできています。焼成の初めに蒸気を閉じ込めるために使い、パンの外側をパリッとしたクラストに仕上げます。
- 弾力🔗
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引っ張られたり形を変えられたりしたあとに、元の形に戻ろうとする生地の性質です。粉のたんぱく質量と、グルテン膜の育ち具合に左右されます。
- 伸展性🔗
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生地がちぎれずにどこまで伸びるか、という性質のことです。弾力とは反対の性質で、チャバタのようにオープンなクラムを目指すパンでは望ましいものです。
- リフレッシュする🔗
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サワードウ種を保つために、新しい粉と水を加えることです。定期的にリフレッシュすることで、種は元気で活発なままでいられます。
- 発酵🔗
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酵母や細菌などの微生物が、糖などの炭水化物をアルコールや酸に変える代謝の働きです。パン作りでは、このときに二酸化炭素が生まれ、生地がふくらみます。
- フェルメントリーズ🔗
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少量のサワードウ種を使って、発酵をゆっくり進める方法です。発酵とオートリーズを一つにまとめたやり方で、ふつうは10 %ほどのサワードウ種を使います。粉と水とサワードウ種をいっしょに混ぜ合わせます。早い段階で種を加えることで、生地は伸びやすく、扱いやすくなります。
- 指穴テスト🔗
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指穴テストは、サワードウブレッドが焼ける状態になったかどうかを見分ける、簡単で確かな方法です。二次発酵のあと、指に軽く粉をつけ、生地に半インチほどそっと押し込みます。ゆっくり戻ってきて少しくぼみが残るなら、ちょうど良い状態で、オーブンに入れられます。すぐに戻ってしまう場合は、もう少しふくらませる時間が必要です。逆に、生地がへこんだまま戻らない場合は、発酵過多かもしれません。
- 浮き上がりテスト🔗
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浮き上がりテストは、サワードウ種が使える状態かどうかを確かめる方法です。このテストでは、種を少しだけ取り、コップの水にそっと入れます。その結果から、種の発酵がどの段階にあるかが分かります。
- 浮いた場合:種が水面にすっと浮くなら、発酵がピークに達し、生地をふくらませる種として使える合図です。この浮力は、発酵が活発に進むあいだに作られた二酸化炭素によるものです。
- 沈んだ場合:逆に種がコップの底に沈むなら、まだ使えるところまで来ていないということです。生地を十分にふくらませるだけの発酵が、まだ進んでいません。
なお、浮き上がりテストが当てになるのは小麦ベースのサワードウ種で、小麦以外の種ではうまく働かないことがあります。小麦以外の種では、発酵で生まれたガスが抜けやすく、浮きにくいからです。小麦以外の種の場合は、瓶の中の泡の様子を見て、香りを確かめるほうが確実です。熟した種は、きつすぎない、ほのかな酸っぱい香りがします。
- フールズクラム🔗
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小さな穴が均一に散らばるのではなく、大きな空洞がいくつもできてしまったクラムを指す言葉です。発酵のむらや成形の不備を示していることがあるので、必ずしも望ましい状態ではありません。
- グルテン🔗
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グリアジンとグルテニンからできるたんぱく質の複合体で、小麦などの穀物に含まれます。きちんと整えられて育つと、生地に弾力と強さを与えます。一次発酵のあいだに、グルテンの多くはプロテアーゼという酵素と乳酸菌によって分解されていきます。
- 均一化🔗
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むらのない、均一な状態を作ることです。アインコルンやライ麦のように、グルテンを整えることが目的ではない粉では、こねることで生地がこの均一な状態になります。
- ホーチ🔗
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サワードウ種の表面にときどきできる、液体の層です。種がお腹をすかせていて、リフレッシュが必要なサインです。ホーチは守りの膜としても働き、種にカビが生えるのを防いでくれます。そのまま種に混ぜ戻してもいいですし、取り出してホットソース作りに使うこともできます。
- こね🔗
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小麦やスペルト小麦のパンではグルテンを育てるために、アインコルンやライ麦のような粉では生地のかたまりを均一にするために、手や機械で生地を扱う作業のことです。
- コッホシュテュック🔗
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コッホシュテュックを作るときは、粉または穀物を水分といっしょに加熱します。だまになったり焦げついたりしないよう、温めながらかき混ぜ続ける必要があります。
- 乳酸🔗
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発酵中に乳酸菌が作る、もう一つの有機酸です。サワードウブレッドにヨーグルトのような穏やかな酸味を与え、酢酸とともにパン全体の酸味を形づくります。
- ルヴァン🔗
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サワードウ種の項を参照してください。
- メイラード(Maillard)反応🔗
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メイラード(Maillard)反応は、加熱中に食べものが茶色く色づく原因の一つです。この反応は還元糖とアミノ酸のあいだで起こり、最初の反応物と加熱の条件によって、味や香りの異なるさまざまな最終生成物ができます。メイラード(Maillard)反応は150 °Cを超えると盛んに進みますが、それより低い温度でも、ずっとゆっくりと進んでいきます。反応の速さが最も高くなるのはpH 6.0からpH 8.0のあいだで、アルカリ性の条件が有利に働きます。
- 麦芽糖🔗
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アミラーゼがデンプンを酵素で分解することによって生まれる糖です。発酵中の酵母にとって、いちばんの栄養源になります。
- 酵素なしモルト🔗
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高い温度で乾燥させ、酵素の働きを止めた麦芽です。パン作りでは、主に風味と焼き色のために使います。アミラーゼとプロテアーゼは、50°Cより高い温度で壊れていきます。
- 窯伸び🔗
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焼成の初めに、閉じ込められたガスと水分が膨らむことで、生地がオーブンの中で一気に伸びる現象です。
- 発酵過多🔗
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小麦やスペルト小麦の生地でよく起こる問題です。生地を発酵させすぎると、中のグルテンの大部分が分解されてしまいます。できあがった生地は、とてもべたつきます。焼き上がったパンは平たくなり、本来の食感も失われます。クラムは細かい気泡だらけになります。閉じ込められたガスの多くは、焼いているあいだに生地から抜けていきます。一次発酵の途中でこれに気づいたら、生地を食パン型に入れ、30分から60分休ませてから焼くことをおすすめします。
- 二次発酵のとりすぎ🔗
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発酵過多と同じことが、二次発酵の段階で起こるものです。
- pH🔗
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溶液が酸性かアルカリ性かを表す指標です。pHの目盛りは0から14まであり、pHが7のときが中性です。pHが7より低い溶液は酸性、7より高い溶液はアルカリ性(塩基性)です。pHが4.2を下回る発酵食品は、一般に食品として安全とされています。pHメーターを使えば、サワードウブレッドの発酵の進み具合を追うことができます。
- P/L値🔗
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アルベオグラフの試験から導かれる大切な数値で、P/L値は生地の張りの強さ(P)と伸展性(L)の比を表します。詳しくは次のとおりです。
- P(圧力)は、アルベオグラフの試験で生地を膨らませるのに必要な圧力を指します。生地が形の変化にどれだけ抵抗するか、つまり生地の強さを示す数値です。
- L(長さ)は生地の伸展性、つまりちぎれるまでにどれだけ伸ばせるかを表します。
P/L比を見ると、生地の弾力と伸展性のバランスが分かります。
- P/L値が低いときは、抵抗よりも伸びやすさが勝った生地であることを示します。つまり生地は楽に伸ばせるので、ピザやチャバタのようなものに向いています。
- P/L値が高いときは、伸びやすさよりも強さが勝った生地であることを示します。こうした生地は形の変化に強く、しっかりしたボリュームと構造が求められるパンなどに向いています。
P/L値は、その粉が特定の用途に向いているかどうかを、パン職人や製粉業者が見きわめる助けになります。この比を手がかりに粉のブレンドや工程を調整して、目指すパンの特徴に近づけていくこともできます。
- 発酵種🔗
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生地の材料の一部を先に混ぜて発酵させ、本ごねの生地に加えるもののことです。サワードウ、プーリッシュ、ビガ、パート・フェルメンテ、一般的な中種などがこれにあたります。
- 予備成形🔗
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大きな生地のかたまりを小さく分けると、形の揃わない生地のかけらができます。そのままだと成形が難しく、仕上がりも不揃いになってしまいます。そこでパン職人は、小さな生地を作業台の上で引きずるように動かし、より均一な丸い形に整えます。
- 二次発酵🔗
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成形した生地を、焼く前に最後にふくらませる工程です。
- プロテアーゼ🔗
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グルテンを含むたんぱく質を、より短いペプチド鎖やアミノ酸に分解する酵素です。パン作りにおいて、プロテアーゼの働きはパン職人の助けにも悩みにもなります。ほどよい働きは生地を伸びやすくしてくれるので、工程によっては役立ちます。ところが働きが強すぎるとグルテン膜が弱まり、だれてべたつく扱いにくい生地になり、ボリュームや構造の乏しいパンになってしまうことがあります。生地の中のプロテアーゼの働きは、発酵時間や生地の温度、粉の産地などに左右されます。サワードウでは、とくに温かい環境で発酵時間が長くなると、酸性の条件が穀物由来のプロテアーゼを目覚めさせるため、働きが強くなります。発芽した穀物や麦芽から作られた粉は、発芽や製麦の過程のために、プロテアーゼの働きが強いことがあります。目指すパンの品質と扱いやすさを実現するには、プロテアーゼの働きを理解し、うまく手なずけることが欠かせません。
- 角食パン🔗
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きれいな四角い形と、やわらかくきめの細かいクラムが特徴のパンです。プルマン型、あるいはパン・ド・ミ型と呼ばれる、ふた付きの専用の型で焼きます。ふたがあることで、ほかのパンのように上が丸くふくらまず、まっすぐな形に焼き上がります。角食パンは薄く切ることが多く、サンドイッチ作りに人気があります。
- 低温発酵🔗
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二次発酵の段階で生地を冷たい場所、ふつうは冷蔵庫に入れて、発酵をゆっくりにする工程です。これはパン職人の段取りを助け、いつ焼くかを自分で決められるようにしてくれます。とくに大きなパン屋では、早朝のお客さんに焼きたてのパンを届けるために、時間の管理が欠かせません。段取りが主な理由ですが、低温発酵はパン全体の風味も高めてくれると言うパン職人もいます。冷蔵発酵とも呼ばれます。
- ライ麦🔗
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パン作りに使う穀物の一種です。グルテンが少ないため、ライ麦粉だけで作るパンは目が詰まりがちです。とはいえライ麦には独特の風味と多くの健康効果があるので、パン作りでは小麦粉と合わせて使われることがよくあります。ライ麦だけで作るパンは、生地をふくらませるために、ふつうサワードウの工程で作られます。
- 湯種🔗
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粉や穀物などの材料に熱湯を注ぎ、そのまま冷ます方法です。パン作りでは、この工程で粉や穀物のデンプンが糊化し、水分を保ちやすい生地になって、クラムはやわらかくなり、パンの日持ちも延びる可能性があります。さらに、生地の質を損なう一部の酵素の働きを止めるのにも役立ちます。この技法はパン全体の風味と香りも高め、穀物らしい味わいをはっきりさせ、全粒穀物にときどき出る苦みをやわらげてくれます。
- クープ🔗
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焼く前に、パン生地の表面に切り込みを入れることです。これによって生地はオーブンの中で自由にふくらむことができ、思わぬところが裂けるのを防げます。焼き上がりの見た目を、思いどおりに整える役割もあります。
- ふるう🔗
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粉などの乾いた材料をふるいに通し、だまを取り除いて空気を含ませることです。
- 浸水種🔗
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穀物や種子を水に浸し、一晩(または決めた時間)おいてからパン生地に混ぜ込むものです。こうすると穀物や種子(ごま、かぼちゃの種など)がやわらかくなって水を含み、生地になじみやすくなり、焼き上がったパンのクラムもしっとりします。
- 中種🔗
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発酵種の一種で、中種は粉と水と酵母を混ぜたゆるい生地です。本ごねの生地に混ぜ込む前に、決まった時間だけ発酵させます。
- サワードウ種🔗
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粉と水を発酵させたもので、野生酵母や乳酸菌といった微生物のすみかになっています。パンをふくらませるために使います。
- ストレート法の生地🔗
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発酵種を使わず、すべての材料を一度に混ぜ合わせるパンの作り方です。
- ストレッチ&フォールド🔗
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S&Fは、一次発酵のあいだに生地を強くし、グルテンの構造を整えるために使う技法です。昔ながらのこねの代わりに、生地をやさしく伸ばして折りたたみます。この作業は、一次発酵のあいだに何度か繰り返すのがふつうです。
- 湯種🔗
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日本の湯種法によく似た、中国のパン作りの技法です。粉の一部を水(または牛乳)といっしょに加熱して、とろみのあるペーストやルーのような状態を作ります。熱湯で粉を糊化させる方法の一種といえるこの工程によって、やわらかくふんわりとして、水分を保ちやすいパンになります。冷めたら残りの材料と混ぜ合わせ、本ごねの生地にします。
- 詰まったクラム🔗
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小さく均一な気泡をもつ、パンのクラム(内側のやわらかい部分)のことを指します。
- 野生酵母🔗
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自然の中や穀物の表面にいる酵母で、市販のイーストの代わりにサワードウの発酵に使われます。野生酵母は、植物のほとんどの表面にいます。野生酵母は植物と共生していて、病原体から植物を守る一方、植物が光合成で作った糖を受け取っています。植物が弱ると、野生酵母は寄生的にふるまい、宿主を食べてしまうこともあります。
- W値🔗
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粉の強さを、製パン適性という面から表す数値です。W値はショパン式アルベオグラフの試験から導かれ、生地で泡を作って破裂させるまでに必要なエネルギーを測ります。その粉が発酵と焼成に耐えられるかどうかを、そのまま示す指標です。W値が高いほど強い粉で、ボリュームのあるパンや長い発酵に向いています。逆にW値が低ければ弱い粉で、ケーキや焼き菓子のように構造をあまり必要としないものに向いています。
- 酵母🔗
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生地に含まれる糖を発酵させ、アルコールと二酸化炭素、そして熱を生み出す微生物です。こうして生地がふくらみます。
- 湯種🔗
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熱湯と強力粉を決まった割合、ふつうは重量比1:1で混ぜて種を作る、日本のパン作りの方法です。混ぜたあとは室温まで冷まし、一晩冷蔵します。翌日、残りの材料と合わせて生地にします。湯種法は、熱湯で粉を糊化させる方法の一種で、パンの食感を良くし、よりやわらかくふんわりさせるとともに、日持ちも延ばしてくれます。

